スタッフコラム(湊)

皆さん最近狩りは行っておられますか?スタッフの湊です。毎日暑いですね。皆さんはお元気ですか?

今は夏野菜が美味しい時期、作業中に頬張るプチトマトは最高です!この暑い時に僕達の体が夏野菜にある栄養素を欲していて、暑く疲れている時程美味いです。冷えたビールが美味いのと同じです。

さて今回も獣の話題で進めさせて頂きます。有害駆除期間も後半に入り、前半だけでもいろんな経験をしました。特に怖かったのは黒部の集落で3回続けて熊の出没放送があり、目撃証言があった所の近くに罠を仕掛けていて、毎日ビクビクしながら見回りをしていた事です。

ある日まだ薄暗い中、その場所の見回りしていると10mほど後ろの草が急にガサっと大きい音がしました。熊が出た!!と思い振り向いたら50kgぐらいのイノシシが逃げて行きました。その時の景色が今でもスローモーションで蘇ります、めっちゃ怖かったです。

そして僕らが住んでいる弥栄町の山の中にある野間と言う地域で最近イノシシ家族がヤンチャしまくってます。いくつもの田んぼ周りの土手をメチャクチャにしており、空き家の一つは庭や畑がボロボロに荒らされています。土や石が道路にまで散らかっていて見るも無残です。

そこで他の猟師さんと僕でその空き家周りに罠を仕掛ける事にしました。その猟師さんは箱罠(檻に餌を入れて捕まえる罠)僕はくくり罠(小さな落とし穴を作って足をワイヤーで捉える罠)です。もう3週間程経ち鹿は捕まりますが、イノシシは捕まえる事が出来ません。

すごいと思うのは箱罠の仕掛けが発動して閉まっているのに、罠の中に餌が何も無い状態が何度かあった事です。ある時ベテラン猟師さんの話を聞くと親イノシシが背中でギロチン式の戸を支え子供達に餌を食べさせ、食べ終わると子供達を外に避難させ自分も後退りして逃げるんだそうです。だから箱罠が閉まっているのに餌が空っぽになる様です。賢いですね。更にくくり罠を仕掛けている道の真横に新しい獣道が出来た事があったらしく、完全にこちらの意図を読まれている事が分かります。でも野生動物とのやりとりは痺れます、釣りと同じでどうすれば捕まえられるのか気になって気になって仕方ありません。

以前ベテランの方に足跡を見つけたら歩いた方向を予測してこの幅だとイノシシ、この幅だと鹿が捕まると教えて貰いましたが、次元が高すぎて僕にはまだ理解が追いつけません。早くその境地へ行ってみたいです。