スタッフコラム「養蜂日記vol.2」
皆さん、こんにちは。スタッフの藤澤侑也です。前回の続きですが、スズメバチの襲撃をそのまま放置していると、やられっぱなしになるのか?答えはNO。ニホンミツバチには、必殺技があります。その名も「熱殺蜂球(ねっさつほうきゅう)」。どんな技かというと、敵に対して、集団で襲って発熱し、耐熱温度がミツバチよりも低いスズメバチを蒸し殺します。割と有名なので知っておられる方は多かったかな?
話が変わりますが、9月に初めて自家用の群れから採蜜をしました!6段に積み上がった巣箱の1番上の段を切り取って採蜜します。ドキドキしながら、採蜜を無事終えて、ぺろっと味見。フルーティな香りと甘みが口いっぱいに広がり、感無量です。農場の巣箱はというと、残念ながら今年の採蜜はできませんでした。
というのも、夏場までは順調だったのですが、採蜜しようと9月に巣箱の蓋を開けてみると蜜が全く溜まっておらずスッカラカン。ミツバチ達は中にいますが、外へ活動しにいっている気配もない。そんな状況が2週間ほど続き、心配していたところ、天気の良い日にようやく元気に活動している姿が!と同時に巣箱へ侵入を試みる1匹のオオスズメバチの姿も!
対処するためにそのオオスズメバチをネズミぺったんに貼り付けて巣箱の足元へ。ペッタンに引っ掛かったオオスズメバチがフェロモンを出して仲間も次々と引っかかるという仕掛けです。
設置後、気になったので、仕事終りにチェックしにいくと遠目から小さい点がいっぱい。これはもしや…
ミツバチが数十匹かかってしまっていました。どうやら張り付いて弱っているオオスズメバチに熱殺蜂球を発動しにいって引っ掛かったと考えられます。
ショックでしたが、置く場所が悪かったと思い、屋根の上へ移動させて次の日。10匹程のオオスズメバチがかかっていました!それから数日。ネズミぺったん一面にオオスズメバチの姿が!そうです。スッカラカンで活動をしていなかったのはオオスズメバチが原因でした。自分の知らない間に襲来していたオオスズメバチが原因で中にこもり、貯めていた蜜を食べて凌いでいたのです。もしかしたら他にも原因はあるかもしれませんが、何はともあれ現在は元気に花粉、蜜を集めに飛び回っています!
それほど遠くはない距離で暮らしている2つの群れですが、色々な要因で状況がガラっと変わってしまうのだと勉強になりました。これから寒い冬がやってきます。越冬するために、充分な貯蜜が必要となります。がんばれ!ミツバチ!それではまた!