週刊ミニてんとうむし畑便り(8/24~8/30ミニ第471号)

8月23日は、二十四節季の「処暑」。暑さもそろそろ終わりという頃なのですが、今年もまだまだ残暑ピーク中ですね。
十年程前までは、立秋を過ぎると残暑厳しくても秋の気配が少しずつ感じられたのですが…。例えば萩の花やススキの花が咲き出したり、風や雲が秋の模様を描いたりしたもんです。「秋きぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる」。元々は「立秋」を詠んだ短歌ですが、今では「処暑」すぎてもまだ早い短歌になってしまいましたね。
少し前までは、朝の4時半頃はすっかり明るくなってましたが、近頃はまだ薄暗い。そんな日の出前の時刻になると、ヒグラシの鳴き声、それも大合唱が響いてきます。きっと、山の高い所の朝陽が当たるあたりから、順にふもとへ鳴き渡るのでしょう…遠くからだんだん近くに大合唱が響き渡ってくるのです。そして完全に陽が昇ると、ヒグラシに代わってミンミンゼミやアブラゼミの鳴き声。ここ数日前からツクツクホウシの鳴き声も聞ける様になりました。子供の頃は、このツクツクホウシが泣き出すと、「あー、夏休みもあと少しで終わるなあ」と少し寂しくなったもんです。

~~旬野菜シリーズ:モロヘイヤ~~
エジプト原産の野菜。暑さにとても強く、今年も次々と新芽が出てきます。新芽のところ25cm位を収穫すると、その下のわき芽が一日で数センチも伸びる力強さなのです。β-カロテンやビタミンC、E、鉄分、カルシウムなど栄養たっぷり。クレオパトラも愛した野菜。その美しさの秘密がこのモロヘイヤだとか。
てんとうむしばたけでは4月の下旬にタネをまき、あたたかい育苗ハウスで育てて、外が十分にあつくなった頃に畑へうえます。水分がたっぷりないと葉茎がかたくなるので、灌水が欠かせません。
9月に入ると黄色い花が咲きます。咲いた後にはサヤが育ち、やがて種を宿します。完熟の種には猛毒があるので、ぜったいに出荷しません。ちなみに、サヤや未熟の種は無毒なので大丈夫です。(完熟タネになるのは10月中下旬。モロヘイヤの出荷は9月下旬で終了です。)