月刊てんとうむし畑たより(第113号)

7月、雨を受けて、森の緑も畑の草も野菜たちもグングンと成長してきています。畑の堆肥場で早朝にサナギからかえったばかりのカブトムシを発見!まだ色が赤っぽく、ツノもやわらかそう。体が乾いてかたくなるのを刈草の間でじーっと待っているようでした。夏の野菜がたくさん採れるようになると、いろんな虫たちも、たくさんふえる時期。

やっかいなアブやブトをツバメやトンボが飛んできて、ざっと捕まえてくれる姿がとっても頼もしい。そのツバメたち、作業場でいつもの様に2回目の子育てを行っています。そして今年はどうしたことでしょうか、なんと4組のツバメの夫婦が子育てを行なっているのです。子育て環境にいいのかな?あっちでピーピー、こっちでピーピー、餌をねだる子供の声でとってもにぎやか。人には警戒しませんし、作業場にやってくる柴犬のハナにも放し飼いのニワトリにも警戒しません。

ところが同じ獣でもネコ、同じ鳥でもカラスが寄ってくると、金切り声をあげて警戒するのです。ちゃんとかしこく認識していることに、ちょっとびっくりです。

「愛味しい夏やさいたち」

夏の野菜は、実になるもの「果菜類」が多い。冬の野菜は根っこが多く、体をあたためてくれるのに対して、この実になる夏やさいは体を冷やしてくれる働きがあります。そして、汗をかいて、不足しがちなミネラルがたっぷり含まれているのもいい。冬野菜はアブラナ科が多いのに対して、夏やさいはナス科が多い。トマト、なす、ピーマン、万願寺、じゃがいもはどれもナス科。このナス科は外敵から身を守るための物質をつくります。トマトの茎をさわったことありますか。手に緑の粉がついて、かゆくなります。肌が弱いと、かぶれることも…。

これは、トマトが害虫から身を守るために作りだす毒成分。ピーマンの苦味や、万が一の大当たりの万願寺の辛味も同じく、身を守るもの。ジャガイモが日光にあたると緑色になりますね。ソラニンという毒成分なので、腰痛になったりします。そうそう、ニコチンをつくるタバコも同じナス科です。

次に多いのがウリ科。きゅうり、ズッキーニ、かぼちゃ、ゴーヤ、ウリがその仲間。ウリ科の仲間も、外敵から身を守るために、葉や茎に小さなトゲをたくさんつけています。きゅうりの小さなイボがそれ。ズッキーニやかぼちゃのトゲはきつく、半袖で収穫すると血がでることも…!

愛味しい夏やさいたち、たくさん食べてね!