週刊ミニてんとうむし畑たより1/23〜1/29

1/20は大寒。暦どおり、この週末は寒さ厳しくなりました。

一年で最も寒いとされる「大寒」ですから、過ぎた今は少しずつ春に向かってゆくということですね。そう思うと、少しほっとした気持ちと春を待つワクワク感で心がはずんできます。

大寒とは云え、今冬は雪が少なく、畑の野菜にとってはあまりいいとは言えません。野菜が完全に雪に埋もれると適度な湿度と温度(0〜2℃…野菜の長期保存に一番いい温度だそうです)に保たれるので、いつまでも肌がきれいで甘くておいしいのです。なので、今冬は葉っぱがだんだんとボロボロに…。根菜は葉っぱを落としての収穫になります。

そして、この一番寒い季節は、農家にとっては醗酵の季節ともいえます。”寒の入りに汲みあげた水は年中腐らない”といいます。

酒造り、味噌造り、漬物造りの季節です。ということで、先週は沢庵漬の本漬を行いました。12月に一次漬け(白漬けといいます)したやわらかくなった大根を糠と昆布、塩と黒糖で樽に漬けてゆきます。白漬けで水分が減った大根に昆布と糠の旨味が浸み込んでゆき、美味しくなるということ。

もともと、大根やかぶら等のアブラナ科は外敵(病原菌)から身を守るため、乳酸菌を体に共生させています。なので、塩と糠で漬けるとすぐに乳酸醗酵が始まり、香りとおいしい酸味がつくのです。

重石をするのは、空気を抜いて嫌気醗酵のためでもあるのです。
ここが、糠漬けとの違うところ。糠漬けは毎日、手入れをして、空気を入れて、好気醗酵なのです。重石は昔の粉をひく石臼です。ずっと昔はこの石臼を使ってきな粉やはったい粉(玄米粉)をつくっていました。祖父母が使っていた記憶がないので、現役だったのは50~60年以上前のことと思います。(祖父母の時代には、すでに電動の粉挽機でした)

沢庵漬けは約1ヶ月でできあがります。2月に入れば、味噌つくりがはじまります。