てんとうむし便り10/13~10/19
9月の終わりころ、まだ残暑厳しい時、家の前の電線にたくさんのツバメたちが並んでいました。
チィーチィーと鳴きながらにぎやかだなあ~と何気なく眺めていました。その後、ぱたりとツバメの姿を見かけることなくなったので、「あっあれは、南の国へ旅立つあいさつだったんだ!」
そして、ツバメが旅立ったあとから、ようやく過ごしやすくなり、夜は布団が恋しい季節になりました。
元気だった夏野菜たちもすっかり大人しくなり、収穫量もぐっと減ってきています。秋野菜たちはというと、9月の強烈な残暑と干ばつでヘロヘロ…。ようやく元気になりだしたところで、成長はこれからというところなのです。
10月も半ばとなり、川辺にきれいにススキの穂が出だし、自動車の運転もエアコンを切って、窓全開が気持ちいい季節!
ふと川面に目を向けるとカモが泳いでいました。ツバメが南へ旅立ったあと、北の国からカモが帰ってきたんだ!
「よう、おかえり!」
夜になるとちょっと肌寒さを感じ、先月までにぎやかだった虫の声もずいぶん減ってきました。植物も動物もようやく秋らしく様変わりをしてきています。
人間はというと、食養生では「秋は種ものを食す季節」。
新米、栗、ぎんなん、蓮の実、ごま、えごま、シソの実、クルミ、新ソバ…
そう、秋の味覚は、実は種ものが多いのですよね。都会では食べる機会があまりないかもしれませんが、子どものころ食べた椎(シイ)の実も秋の種もの。
種ものには、これから来る冬の寒さの中で、体温を維持するための栄養がたっぷり含まれているそうです。スーパーの豚や牛肉の脂身を食べると、人間の体温を下げる働きがあるそうですが、野生のイノシシの脂身は、食べると人間の体温が上がるそうです。野生のイノシシは秋にドングリなどの種ものをたっぷり食べるからでしょう。ナッツをエサに育てた豚肉は食べると体温が上がるとも、そういえば聞いたことあります。
そして、大切なこと…人間の体の中で体温を維持するのに、良質な脂身を燃焼させるとき、体の細胞が酸化(老化)します。酸化が進むと、免疫力が落ちて風邪をひいたり、様々な病気のもと。その酸化を防いでくれるのが野菜なのです!!たっぷりの野菜を食べて、季節の変化に耐える体作りをしてくださいね。