スタッフコラム「健吾のウルトラマラソン奮闘記」

前回から少し間がありましたが、100kmレースはついに半分の50kmを終え、いよいよ後半戦へと進んでいきます。丹後100kmウルトラマラソン最大の難所である野間の山越え。前半にあった七竜峠は標高150mほどの山道を走ったのですが、野間の山越えは標高約400mほどで、文字通り弥栄の田園地帯から山を越えて丹後町側の海岸線へ出るというルートになります。

60kmのレースと同様に、農場近くを走るタイミングでスタッフのみんなから声援をもらい、さらに近所でいつもお世話になっているおば様から巨大梅干しをもらってパワーをチャージ。景色は少しずつ田園風景から森〜山へと変わってゆくのでした。

山越えの序盤で60kmに到達するのですが、レースの疲れや下半身の負荷はかなり溜まっていて、急勾配な坂道はさすがに歩きます。無理をし過ぎず、平地やゆるい坂ではしっかり走ってタイムを稼ぐ。歩くといっても、とにかく早歩きです。僕の計算では完走までの時間制限がギリギリという状況だったので、気を抜けません。このあたりから、リタイアする人が如実に出てきます。目の前で足をつって動けなくなる人、足の痛みから耐えれず、倒れ込んでいる人、民家の軒先でうずくまっている人。それも、僕より経験がありそうなマラソン玄人といった人達がそんな姿になっていました。「自分もいつああなるかわからないー」そんな気持ちと闘いながら野間の山道を駆け上がってゆくのでした。