週刊ミニてんとうむし畑たより3/19〜3/25

ようやく、春らしい天気が続いて様になりましたね。店の前の早咲きの河津桜が満開になりました。玄関脇の桃の花もきれいに見事に満開。そして、2月中旬から咲き出した梅の花もまだ残り咲きが見ることが出来ます。今年は10年ぶりに、梅と桃と桜が同時に咲き揃いました。ウグイスの初鳴き、そしてツバメも帰ってきて動物も植物も春を楽しんでいるようです。

畑のまわりの山では、タムシバという白い花がたくさん咲いています。まだ葉を落としたままの落葉樹の茶色一色の中にたくさん咲くので、遠目でも良く目立つのです。この白い花は、「苗代花」とも咲ばれて、この花が咲くと、そろそろ米作りの準備にかかる合図だそうです。

昔はこの花が咲くと「さあいよいよ、米作りだ!春だ!」とはりきり喜ぶ人とゆううつになる人と、色々だったと聞いたことがあります。

昨日、大学生の娘が帰ってきて、紙漉きをしている人を取材するとの事で、いっしょに行ってきました。丹後半島のまん中の上世屋という集落です。ほんとうに山の中…というより、山の頂上にある感じの集落。同じ丹後でも、まだまだ寒く、早春の風景が広がっています。

フキノトウや福寿草、ウルイが出だした頃で、まだ残雪もところどころに見ることができます。大きな釜で、コウゾやミツマタの木の皮のせんいを、グラグラと煮る行程を見てきました。その焚き木の炎がちょうどいい暖かさ。小一の子供が山の中を走り回り、山菜を採り…そんな暮らしの豊かさがとってもいい。以前のお便りで「サンパチ豪雪」のことを書きましたが、「本当の豊かさ」しみじみと感じた半日でした。

さて、畑では、冬の間にたくさんの恵みを与えてくれた冬やさいたち。大根、かぶ、キャベツ、カラシ菜、ハクサイたちが子孫を残すために、花芽をたくさん伸ばしています。貯めていた糖分を使って急に伸びるのです。そこには、酵素が豊富に含まれているそうです。その食べる部分が花菜。同じアブラナ科の花菜でも、それぞれ味が違うのですよ。

栄養たっぷりの花菜を食べ比べたり、いろんな料理で楽しんでください。